Opening深夜の書斎から:はじまりの一歩

時計の針はとうに深夜を回っています。静まり返ったリビングで、机いっぱいに広げられた書類と格闘しているのは、CEOを務める私の妻と、20年来の現場経験だけが武器の私です。

今、私たちが取り組んでいるのは、2026年5月の開設を目指す「リアン アンサンブル」の魂ともいえる定款(ていかん)づくり。会社としての「憲法」を決める、極めて事務的で、ともすれば無機質な作業です。

しかし、一文字ずつ打ち込んでいくたびに、私たちの輪郭が少しずつ形作られていくような、不思議な高揚感を感じています。ふと隣を見ると、妻が真剣な表情で資料を読み込んでいます。法人の設立という高い壁を前に、私たちは今、「相手の声に、耳と心を傾けよう」という自分たちの指針を、まずは夫婦の間で実践しているところです。

Chapter 01終わらない「やりたいこと」リスト:CEOの溢れるアイデア

特に苦労しているのが、定款の肝となる「事業目的」の項目です。

「ただの介護事業所にはしたくない。高齢者の方も、子どもたちも、自然に集まって笑い合えるような場所にしたいの」

妻の瞳は、深夜とは思えないほど輝いています。彼女の頭の中には、地域への愛が詰まった色とりどりのアイデアが溢れていて、それを「福祉用具の販売」や「居宅介護支援」といった無味乾燥な法文の枠に収めるのが、本当にもどかしいのです。

彼女が語る「多世代が交流できる温かな居場所」という夢。それをどうにかしてこの書類に刻み込みたい。事務的な手続きの難しさに頭を悩ませつつも、「してあげる」という一方的な支援を超えた、もっと自由で温かな可能性を追求する彼女の姿勢を、私は一番近くで応援したいと強く思っています。

Chapter 02「してあげる」から「ともに考える」へ:私たちの哲学

社名の「リアン(Lien)」はフランス語で「絆」や「縁」を意味します。そこに「アンサンブル(Ensemble)」を重ねたのは、この相模原や座間の街で、多様な個性が重なり合い、心地よい音色を奏でるようなコミュニティを作りたいと考えたからです。

私たちの根底にあるのは、単なるサービスの提供ではありません。

定款を書きながら、「ともに考える」という言葉を打ち込んだ瞬間、妻と顔を見合わせました。この言葉こそが、私たちの原点なのだと確信した瞬間でした。

Chapter 0320年の歩みと「縁」への感謝

私は2006年に帝京大学法学部を卒業してから、20年近く介護業界の最前線に身を置いてきました。サクラサービスでの福祉用具専門相談員としての7年間、そして東電パートナーズでのケアマネジャーとしての7年間。管理者として多くの現場を統括する中で、痛感してきたことがあります。

それは、画一的なケアプランだけでは救えない「心の渇き」があるということです。適切なサービス連携が不足し、孤立を深める方々を多く見てきました。

小田急相模原駅周辺を歩くと、かつての賑わいを知る方々から「もっと気軽に交流できる場所がほしい」という切実な声を耳にします。「地域の縁を、自分の縁として大切にしよう」という私たちの信念は、この20年間で出会った地域の方々の顔を思い浮かべる中で、自然と形作られたものです。

Closing2026年5月、あなたのそばで。

私たちのミッションは、「あなたのそばで、ともに。」あることです。

定款づくりという、創業の最初の一歩。妻の溢れる想いと、私の20年の実務経験をどうにか一つの形にまとめようとするこの格闘は、そのまま「リアン アンサンブル」の姿勢そのものだと思います。

「ともに笑顔を ともに想いを ともに繋がりを」

この誓いを胸に、私たちは歩み続けます。

2026年5月 開設予定 居宅介護支援事業所 リアン アンサンブル